根を四方に広げ、それよりふた回りほど大きな穴を掘り、元肥に有機物を与えて植える。十分に有機物を与えると結実も早まる。

直立性なので、誘引などによって枝を下垂させ、成長を抑えて結実を促進し、管理しやすい樹形にする。

主枝を3本作り、よく開いたゆったりした樹形。成長が緩慢なので、ある程度不要な枝もつけておかないと、木が育たない。2～3年間は自然に伸びるのに任せ、それから整枝してもよい。

庭ではスリムな主幹形がよい。角度を広くとった側枝をまんべんなく作る。

【細く、若い側枝の場合】
成長は角度で調整できる。弱い枝は先端を上げる。

【太くなった側枝の矯正】

主幹形に仕立てる場合

隔年結果しやすいので、摘果が必要。一般家庭では果実が小さいうちから間引き利用するとよい。摘果の目安は1果につき、大果系は葉50～60枚は必要。隔年結果を直したい場合は、1果につき葉70〜90枚にする。

幼木を早く大きくするには、夏枝や秋枝のミカンハモグリガ防除が大切。なかでも、果実の外観を損ねるサビダニ、かいよう病に注意する。

8月以降、果汁は徐々に増える。果実は青くても利用できるので、摘果を兼ねて随時、間引きして利用するとよい。果汁と酸が多く、香りも強くなるのは果実が7～8割ほど色づいた10月中下旬ごろが収穫適期。
貯蔵は果実が2～3段重ねられる程度の浅い箱に並べ、ふたを開けたまま、風通しのよいところで収穫時重量の6～7％の水分を自然乾燥で減らしてから貯蔵する。