農業応援隊!晴れびとHarebito
福井新田茄子生産組合
組合長
茅原 弘和さん(54)
(写真:右)
福井新田茄子生産組合
組合長
茅原 弘和さん(54)
(写真:右)
野菜
歴史ある総社の千両ナス これからも安全安心にこだわる
総社市福井新田地区では、1957年からナス「千両」のトンネル栽培が始まり、その後加温栽培を導入。福井新田茄子生産組合は県内で最も歴史のある産地として、確かな技術で伝統をつなぎ知名度を高めてきました。組合長の茅原弘和さんは「先代が築き守ってきた産地を後世に引き継いでいく」と新規就農者の受け入れ体制を整え、技術格差が少ない生産に取り組みます。
「タバコカスミカメ」がついたゴマの木を
ハウスに設置し、害虫を駆除する
ハウスに設置し、害虫を駆除する
ナスづくりの工夫やこだわりは
「千両」は、色ツヤがよく皮が薄くて柔らかいのが特長です。ハウスで栽培することで雨風から守り、傷がつきにくく、きれいなナスに仕上げます。加温施設も整え、9月~翌年6月まで大阪・福山市場へ長期出荷します。品質を守るための病害虫防除に加え、環境への配慮も怠りません。シーズンが終わった7~8月にハウス内を耕し水を溜め、太陽熱を利用した土壌消毒を行っています。ナスの害虫「アザミウマ類」を駆除するため、天敵生物「タバコカスミカメ」のついたゴマの木をハウス内に取り込みます。天敵生物を利用することで農薬散布を取り組み前の3分の1に減らしました。1年を通して安定した防除効果を維持し、低農薬栽培が可能になったことで、より安全安心なナスづくりにつなげます。それに伴って農薬コストや作業も大幅に軽減しています。
技術継承の取り組みは
技術を共有化するため、日々情報交換や、組合員のハウスを見て回る勉強会を開催。組合全体のレベルアップにつなげます。
経営面では、近年の重油や資材など生産コストの高騰を受け、露地での夏秋ナス栽培を導入し、通年出荷と収入の安定化を図ります。
経営面では、近年の重油や資材など生産コストの高騰を受け、露地での夏秋ナス栽培を導入し、通年出荷と収入の安定化を図ります。
今後の課題は
生産者の高齢化などで担い手確保が課題ですが、県の制度を利用した新規就農研修生を積極的に受け入れています。就農5年以内の若手3人が新たな担い手として産地を活気づけています。組合として農地確保や生活面でもサポートする体制を整え、農業に魅力を感じてもらい、若者が希望を持って経営できる産地を目指します。
空から望む - 総社市福井
丘陵地帯に囲まれ、写真中央を東西に走る総社・一宮バイパスを境に、手前に見えるのが総社市福井地区。田畑に囲まれたハウスではナスを栽培しています。写真奥右方向には市街地が広がり、奥中央の丘陵が作山古墳。その左に江崎古墳、緑山古墳群が点在し、地域一体で歴史ロマンが感じられる人気のスポットです。
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