農業応援隊!晴れびとHarebito
びほくお茶部会 部会長
藤田 泉さん(70)
びほくお茶部会 部会長
藤田 泉さん(70)
その他
「高梁茶゛」の魅力を子どもや観光客へ
荒廃茶園にかけた想い
茶の栽培に適した霧が発生する標高450メートルほどで茶を栽培・製造するのが、高梁市松原町の藤田泉さん(70)。2017年に設立したびほくお茶部会の立ち上げにも尽力した傍ら、2代目部会長に就任して以降はマーケティングやPR活動にも力を入れ、新ブランド「高梁茶゛」を発表。販売形態を一新し、新たな販路獲得へ力を入れています。
就農したきっかけは?
約30年前、「ゼロから百まで全部自分でやりたい」という信念のもと、脱サラして岡山市から妻の実家のある高梁市に移り住み農業に転身。生活交流グループに参加した際、茶、とりわけ紅茶との衝撃的な出会いを受け、栽培にのめり込みました。荒廃茶園復活にかけたその想いは?
茶を栽培するほ場は、荒廃茶園を再生したものです。かつて100戸ほどの農家が集まる一大産地であった高梁市も、高齢化や価格低迷、食文化の変化などに伴い、今では40戸ほどに減少しました。危機を感じ、再度産地を盛り上げるべく2013年、産学官が連携して「荒廃茶園再生プロジェクト」に着手。地元の大学生や高校生などの協力を得ながら、何年もの間、伸び放題だった茶の枝を1本ずつ根気強くせん定することから始めました。キレイな茶園として新芽が芽吹くまでには8年ほどの歳月を要しました。振り返ると、茶の魅力や、食と農の大切さを伝えると同時に、茶づくりだけでは味わえない体験ができ、互いに茶を楽しむ心を育めたのではと、実感しています。
猫城主「さんじゅーろー」をあしらった、煎茶・玄米茶・ほうじ茶(各10パック)。贈り物に適したギフトボックスも
「高梁茶゛」認知度向上と、将来にかける想い
「高梁茶゛」を発表してからは、備中松山城で猫城主「さんじゅーろー」へ茶の献上や、観光列車「WEST EXPRESS銀河」内での試飲やティーバッグの配布などを展開し、知名度向上を目指しています。昨年からは小中学生を対象とした出前授業を行い、PR活動のみならず食農教育にも力を注いでいます。何よりも地域住民や子どもたちに、地元に茶があることを知ってもらい、将来、一人でも茶の魅力を思い出してほしいです。空から望む - 高梁市松原町
標高450メートルほどの山間に集落が点在。斜面に茶畑がひらかれ、その上空から東の方向を撮影しました。手入れの行き届いた茶畑は新芽がまばゆく、奥手には新緑の吉備高原のパノラマが展開します。
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