農業応援隊!晴れびとHarebito
吉備路もも出荷組合 組合長
[就農18年目]
美紀さん(45)
吉備路もも出荷組合 組合長[就農18年目]
板敷 隆史 さん(47)美紀 さん(45)
おいしい白桃を冬までたくさんの人に
総社市の吉備路地区で特産のモモを栽培する板敷隆史さん(47)、美紀さん(45)夫妻は、就農して18年目を迎えます。
就農前は兵庫県で造園関係の仕事をしていた板敷さんですが、将来を見据えた時に転職。元々自然に触れることや花が好きで、「やるなら農業をしたい」という気持ちが強く、大阪の就農相談会で総社市がモモの産地と知り、3ヵ月後には家族で移住。美紀さんは「あっという間に決めてしまったので、驚きました」と笑顔で話します。
徐々に栽培面積を増やし、現在は10品種を1ヘクタールで栽培。1月にせん定、2〜3月に摘蕾など、おいしいモモを作るため日々作業に汗を流しています。全体で5〜6万枚の袋掛けはとても大変ですが、この袋掛けが白桃ならではの上品な甘みと香り、とろけるような柔らかさを生み出します。
板敷さんが組合長を務める吉備路もも出荷組合では、6月中旬の「はなよめ」から12月上旬の「冬桃がたり」まで長期出荷を実現。10品種をリレー形式で出荷することで、労力が分散され安定収入につながっています。
選果場では、産地の信頼を高めるため光センサー選果機の導入や、熟練の選果員が色・形を厳しく選別し、東京・大阪・岡山の市場やJA直売所に出荷しています。
同組合は研修生も受け入れ、新規就農者の育成や産地活性化にも注力しています。今年度は県内外の40代2人を受け入れ、「就農希望者に同世代が多いので、県外から移住した私の経験を活かして、意見交換や相談にも乗りやすい。栽培の魅力を伝えたい」と板敷さん。
今後は、「加工用として出荷していた中から、糖度12度以上を光センサー選果機で選別。今まで以上に手頃な価格で、品質を保証したおいしいモモを味わってもらいたい」と夢は広がります。
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