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倉敷市連島地区でレンコン出荷始まる 風土に愛され特産に
掘り出したレンコンの品質を確認する井木さん
撮影場所:倉敷市連島町
県内有数のレンコン産地、倉敷市連島地区でレンコンの出荷が始まりました。
同地区では、地元で「オオジロ(大白)」と呼ばれる「備中種」「支那白花種」を約19戸の農家が約36ヘクタールで栽培。同地区のレンコン栽培の歴史は古く、米の消費減退や生産者の高齢化を受けて、新たな水田利用法として秋から春にかけて長期出荷が可能な栽培の普及に取り組んできました。連島地区の風土や気候、水質と相性が良く、盛んに栽培されています。また、耕作放棄地の水田の再利用にも役立っています。
次世代の担い手として期待される就農13年目の井木洋介さん(35)は、品質の高いレンコン生産を目指して日々汗を流しています。
井木さんの圃場(ほじょう)では早朝から、レンコン収穫に適した、キャタピラを幅広に、掘削部を長く改良したパワーショベルを使って土の表面10センチほどを掘り進めています。その後、連島地区専用のレンコン鍬(くわ)を使って土から出た芽の方向から、土中のレンコンの形を見定め1本ずつ丁寧に掘り出します。収穫したレンコンは調製と品質の確認を行い、専用の機械で洗いに掛けると、真っ白な姿を現します。
井木さんは「毎年試行錯誤している。安全・安心なレンコンを提供するため、低農薬で育て土壌改良をすることで、品質向上を目指して栽培している。ぜひ味わってほしい」と意気込みを語ります。
土づくりにこだわって栽培するレンコンは、きめ細かなしゃきしゃきとして甘味がある食感がおいしいと人気です。
市場からの要望も多く、例年より2割増しの受注があるといいます。
同地区のレンコン出荷は、12月中旬をピークに来年5月初旬まで、中国、四国地方を中心に約840トンを出荷する予定です。