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家庭菜園

野菜 広報誌「晴ればれ」2021年11月号掲載

コマツナ

耐寒・耐暑性に富み、ほぼ周年で栽培ができる上、栽培期間が短いので土壌病害虫の発生も少なくて済みます。病害虫対策をすれば毎年同じ畑に連作することができ、面積にゆとりのない家庭菜園にも取り入れやすい野菜です。1回の作付けはあまり多くせず、時期をずらして計画的にまくようにしましょう。
岡山西広域営農経済センター 岡 宏和の写真
岡 宏和
岡山西広域営農経済センター
栽培スケジュール

発芽適温は15~35℃なので冬期を除き種をまいて栽培できる。草丈20~25㎝を目標に育てて収穫する

●春まき(3~5月)30~40日で収穫
●夏まき(6~8月)20~25日で収穫
耐暑性の強い品種を用いる。
●秋まき(9~11月)40~80日で収穫
10~11月はトンネルやべた掛け資材で保温し、90~100日で収穫。
ソラのイラスト
ソラからのアドバイス

10~11月まきの場合は不織布や透明ビニールでトンネルをしてね。透明ビニールにする場合は、必ず換気穴を30~50㎝間隔で空けて高温になるのを防ごう!

1.畑の準備

種まき2週間前に苦土石灰をまいて畑をよく耕す。
1㎡あたりの量

苦土石灰
100g

種まき1週間前に化成肥料と完熟堆肥を施し、土とよく混ぜておく。
1㎡あたりの量
(1)
化成肥料
「野菜の肥料」

150~200g

完熟堆肥
2~3㎏

図:畑の準備
サンのイラスト
サンからのアドバイス
寒さや暑さの厳しい時期の良品取りには元肥に良質の完熟堆肥や化成肥料などを畑全面にばらまき、20 ㎝ぐらいの深さに耕しておいてね! 収穫期間が長いので、元肥はしっかり与えよう。

2.種まき

条間20cm・株間5~7cmの4条播きで、深さ1cm・直径2~3cmの穴をあけて1カ所に4~5粒播種する。その後、軽く(5~10mm)覆土し、軽く鎮圧してからかん水する。発芽まで土壌を乾燥させないようにする。発芽後も適宜かん水する。多湿になると軟弱徒長しやすく、病害虫も発生しやすくなるので注意する。
図:種まき
ソラのイラスト
ソラからのアドバイス

生育が早く収穫遅れになりやすいから、1週間おきに少しずつまくと、長く収穫を楽しめるよ。 種まき後は、べた掛け資材を使うと、乾燥や強い雨を防ぐと同時に害虫の予防にも有効だよ。被覆は収穫の5~7日前に取り除こう!

3.間引き

はじめは、発芽後から生育の遅れているものや病害虫の被害のあるものを間引く。その後、子葉展開時に3本にし、最後に本葉2~3枚の時に1本にする。間引き後は株がぐらつくのを防ぐため、株元に土寄せする。

図:間引き
サンのイラスト
サンからのアドバイス
育ちが早いので、遅れずに間引き、株間を広めにとり健全な株に育てよう!

4.かん水

生育中の水分不足は禁物で、春と秋は3~4日・夏期は1~2日・冬期は7~10日おきに、天候を見ながらかん水を行う。

ソラのイラスト
ソラからのアドバイス

生育前半はやや多量のかん水で、後半は少量のかん水とし、収穫の時期に近づいてきたら微量のかん水にすると品質がよくなるよ!

5.追肥

生育の様子を見て、後半葉色が淡く、育ちが遅いようなら、化成肥料を条間にばらまき、軽く耕し、根に栄養と酸素を与える。 合わせて、肥料を早く溶かすために土が湿るくらい上からかん水しておく。

図:追肥
1㎡あたりの量
(2)
化成肥料
14‐14‐14

60g

6.病害虫の防除

生育期間が短いので、農薬の登録日数を確認して使用する。不織布のべた掛けやネット栽培により、アブラムシ・コナガ・キスジノミハムシなどの害虫の侵入を防ぐ。
図:病害虫の防除
サンのイラスト
サンからのアドバイス
防虫ネットは、畝幅より少し大きめに被覆し、葉が内側からネットに触れないようにしよう。 収穫4~5日前には葉の着色と株を少し硬化させるため、ネットは取り除くと良い品質につながるよ!

7.収穫

本葉が8枚・草丈20~25cmぐらいになったら、順次株元から抜き取り収穫する。収穫が遅れると葉がかたくなり、食味も落ちる。
収穫までの目安は春・初秋まきは30~40日、夏まきは20~25日必要。
図:収穫
ソラのイラスト
ソラからのアドバイス

草丈20~25cmぐらいになったら、順次抜き取り収穫すると品質を保てるよ。
初夏~初秋にかけては生育が早く、収穫適期が短いので計画的に種まき・収穫作業を行おう。11月以降は収穫までの期間に霜が降りてくるようなら不織布のべた掛け、トンネルで保温してやると傷みを防いで品質を保てるよ!

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