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「ぱぷ丸」着々と地域に浸透/真庭市

「ぱぷ丸」の出来を確認する山﨑さん

 

JA晴れの国岡山真庭統括本部や真庭市などが栽培推進を図るフルーツパプリカ「ぱぷ丸」が少しずつ地域に浸透してきました。
同事業は、直売所などに出荷する小規模農家を支援しようと、栽培品目などを検討し普及する活動を行っています。「ぱぷ丸」は通常のパプリカの3分の1程度の大きさで、甘味が強いのが特徴。パプリカの半分以下の日数で収穫でき、国産が少ないこと、ほかに大きな産地がないことなどから直売所の新たな人気商品にしようと4年前から試験栽培を行ってきました。現在は市内各地で約70戸の農家が栽培を手掛けています。
栽培4年目の山﨑さんは、今年赤、黄、オレンジ各25本を栽培。例年より早い7月中旬からJAの直売所「きらめきの里」に出荷を始めました。田んぼだったほ場を利用しているため、水はけが悪く、一昨年は樹が腐ってしまいましいたが、畝を高くすることで改善。今年は猛暑後の長雨の影響で実の腐れが出ているものの、出荷がテンポよく進んでいます。
通常150g以上で専用の袋に詰めて出荷しますが、山﨑さんは「彩りよく、お買い得感を」と200g程度詰めて出荷し、差別化を図っています。

また小さくて商品にならない物は、自身が直売所に出荷する総菜のサラダなどに刻んで入れ、食品ロスの軽減にも努めています。

3年前から地元の農業高校、真庭高校久世校地の生徒が育苗や栽培に携わるようになりました。JAなどと協力しながら、直売所でのアンケートや、イベント、メディアを通じてのPR、課題研究などにより少しずつ知名度が上がってきました。今シーズンはJAグループの雑誌「地上」でも同校の生徒の活躍が取り上げられました。「栽培当初全然売れなかったぱぷ丸が、同校が栽培するようになって、買う人が名前や存在を知って買ってくれるようになった」と山﨑さんも存在を認めます。
JAでは今年度初めて栽培講習会も開催。技術面もバックアップしながら、今後も生産者の所得向上や産地化を進めていきます。

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