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「新見プレミアムリンドウ」念願の初出荷
きれに咲きそろった「新見プレミアムリンドウ」に笑顔を浮かべる黒笹さん夫妻
撮影場所:新見市
JA晴れの国岡山・新見花卉(かき)部会が育成した「新見プレミアムリンドウ」が念願の初出荷を迎えました。部会長の奥山亮さん(43)が1万株の交配から選び抜いた産地独自の品種です。色鮮やかな青、ボリュームのある花姿に加え、赤茶かかった茎葉が秋の趣を感じさせます。既存品種にない商品性や高値に期待がかかり、10月末までに2000本の出荷を見込みます。
JA共済の地域貢献活動の一環で生産拡大を呼び掛けました。青色とピンク色の2種類で展開する計画でしたが、2018年の西日本豪雨で親株が全滅。被害を逃れた青色のササ系晩生品種に望みをつなぎ、苗を増産。昨年3000株を生産者に供給しました。
14日に出荷を開始。市場からの引き合いは強く、仏花の他、アレンジメントや生け花などでの需要を見込みます。岡山市場のせりでは、今シーズン最高値となるなど順調なスタートとなりました。
12アールを栽培する新見市哲西町の黒笹明さん(70)、佐代子さん(66)夫妻は、400株を2年がかりで育てました。耐病性が心配されましたが、既存品種と同じ肥培管理で病虫害がなく安定した品質を確保。草丈、花の段数ともに出荷規格に十分に応えられる仕上がりとなりました。黒笹さん夫妻は「部会長の汗の結晶ともいえる品種を大事に育み、恩返しをしたい」と作付け拡大に意欲を見せます。