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ピオーネ県域リレー 輸出も追い風 販売35億円見込む
阿新ぶどう部会のピオーネが出番を迎え、消費宣伝する田中部会長(新見市で)
岡山県内8JAの合併で4月に誕生したJA晴れの国岡山が進める、主力ブドウ「ピオーネ」の産地リレーが順調です。県域で生産する強みを生かし、5月から途切れることなく、市場に供給し、9月9日には最後の新見地区で出荷をスタート。各産地が出そろい、9月下旬にピークを迎えました。JA全体で出荷量3640トン、販売35億4700万円を見込み、11月下旬まで全国トップ産地として市場をにぎわせます。
栽培エリアは、温暖な気候の瀬戸内沿岸部から昼夜の寒暖差が大きい内陸の吉備高原、中国山地まで及びます。30以上の部会など生産者組織があり、気候や地理的条件を生かした栽培体系、地域ブランドを確立しています。営農・販売担当の山本日吉司常務は「地域の特色を維持する一方、産地間の交流を進め、全体の底上げにつなげる」と力を込めます。
出荷は5月下旬の倉敷かさや地区の加温栽培を皮切りに、南部から中北部へ北上して岡山西、岡山東、勝英、津山の各地区が続きました。大阪、東京、岡山、広島、福岡など全国の主要市場に出荷し、新型コロナウイルスの影響による“巣ごもり需要”も追い風に、輸出を含めて販売は好調といいます。
9月からは、びほく、真庭、新見地区の露地栽培が加わりました。新見地区は阿新ぶどう部会の318人がピオーネを中心に87ヘクタールで栽培。濃厚で深い味に仕上がり、芳醇な香りと適度な酸味がおいしさを引き立てています。田中邦男部会長は「産地リレーで受け継ぐ『果物王国岡山』に恥じない上質なピオーネを全国へ届け、コロナ禍を乗り切りたい」と話します。
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