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ブドウ栽培で循環型農業へ/まにわぶどう部会
液肥のサンプルを確認する参加者
JA晴れの国岡山まにわぶどう部会では7月30日、循環型農業を目指し、真庭市でバイオ液肥研修会を開きました。環境・生産者に優しい農業で、生産者の所得向上や安全安心な農産物の提供につなげます。
SDGs未来杜市に選定されている同市では、ゴミやゴミの処理にかかる経費などの削減を目指し、家庭から出た生ゴミやし尿などを原料にしたバイオ液肥の利用を推進。2025年からの本格稼働を目指し、現在試験運用を行っています。液肥は市内9ヵ所で無料配布し、主に家庭菜園での利用が広まっています。同市では肥料としての登録も進めており、同部会ではブドウの摘果を液肥の製造施設に提供、出来た液肥の施肥を検討中です。経費削減と、循環型農業で他産地との区別化につなげていきます。
研修会では、部員の理解促進を図ろうと、同市、真庭農業普及指導センターが講師を務め、同市のゴミの現状や試験栽培の結果を元にした利用方法案などについて学びました。
慣行栽培と比べて不足する成分の補完の必要があることや、臭いが強く施用方法などの課題もあり、同センターの協力で今後南部・北部で実証圃を設けて利用方法を検討していきます。
参加した同部会の加藤実さん(49)は「現在使用しているかん注資材が1つでも減り、生産者の負担が減って価格転嫁されるのであれば協力したい。液肥を使った場合の施肥設計も行ってほしい」と話しました。
同部会では木質ペレットの加温栽培への活用や、剪定枝を同市のバイオマス発電で利用する取り組みも進めており、環境に優しい農業で市場や消費者へ訴求し、ブランド力の強化につなげていきます。