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キュウリ産地支える/久米南町
久米南町にあるNPO法人岡山自立支援センターももっ子くめなんは、町特産のキュウリ栽培者の一員として産地を支えています。
今年は3品種600本を栽培。最初の苗を5月中旬に定植し、6月20日前後からの出荷を見込んでいます。
同事業所はトマト、サツマイモなどを約20人の利用者が栽培に従事。町特産のキュウリは3年前から栽培を始めました。職業指導員の土居克之さんと一緒にキュウリを主力で栽培するのは、同事業所で農業に携わって10年目の池田圭佑さん(30)。手先が器用なことから担当に抜擢されました。導入当初から栽培に携わり、誘引や摘心などの中間管理を一手に引き受けます。今年度からは明石将伍さん(23)も加わり、中間管理を学んでいきます。「将来的には一棟ずつハウスを任せ、出来を競わせることで刺激しあってほしい」と話す土居さん。
同事業所はJA晴れの国岡山の久米南キュウリ部会に所属し、選果場にキュウリを出荷。雨でも作業しやすいよう地面にバーク堆肥を敷いたり、長期間出荷できるよう3品種をずらして定植するなど、栽培も工夫します。ほ場には栽培当初から部会の生産者が時折訪れて指導も行い、一緒に産地を盛り上げます。
池田さんは「農業をやってみてたくさんの発見があり、驚きの連続。自然相手なので毎年同じようにはいかないが、勉強しながら取り組んでいる」と話します。明石さんも「暑くなって成長のスピードが早まるので作業が遅れないよう、ペースをあげて頑張りたい」と意気込みまする。
同部会のキュウリを集荷する久米南選果場などでは、複数の事業所から利用者を受け入れます。ももっ子くめなんも3年前から選果場作業に参加。5人前後が選果や箱詰めなどに従事しています。土居さんは「部会に加入したり、選果場で働くことでいろんな世代と交流し、地元の人たちと関わることで、作業所のことも知ってもらえる」と歓迎し、「出来たものを食べたり、成長していく課程を見て作る楽しみを学び、自分たちの活動でお客さんが喜んでくれるということを知ってほしい」と話します。
JAでは農福連携を進め、高齢化などで減少する働き手の確保や持続可能な共生社会を目指します。