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桃太郎トマト増収へ/蒜山トマト部会協議会
ダクトを設置したハウスで作業する石原会長
JA晴れの国岡山蒜山トマト部会協議会では、収量増と品質向上に向け取り組みを強化しています。収量増の対策として、昨年からスマートフォンの共有アプリを使った情報共有を始めました。各生産者のかん水の量や肥料濃度を生産者同士が把握することで、若手生産者への指導や、来年度以降の品質管理へ反映させます。
同協議会は17戸が約2.6㌶で桃太郎トマト「サニー」「ワンダー」などを栽培。県下3番目の産地で、今年度の出荷が7月6日からスタートしました。冷涼な高原気候で作るトマトは、高い品質で人気を集めます。
同地区は標高400~600㍍の高原気候で朝晩は涼しいものの、近年は温暖化の影響で盛夏の日中は、30度を超えることもあります。暑さに弱いトマトの栽培と、生産者の健康管理への対策が必須となっています。
同協議会の石原元治会長(63)は、ハウスの入り口上部のビニールを取り払って、通気性を向上。ハウス内の気温、地温、湿度など9項目をスマートフォンで確認できるシステムも導入しました。
何棟かのハウスでは、ダクトをハウスの中に通して、換気扇からの風を送る対策を今年初めて試験的に講じています。暖房ダクトを利用し、自分で小さな穴を開け、換気扇を通してそこから風が出てくる仕組み。雑誌で目にしてからオンラインでセミナーを受けるなどして取り組んできました。CO2の供給にも効果があるといいます。
作業していると涼しい風が感じられ、石原さんは「トマトと人間の暑さ対策に期待している。効果が高ければ部会に広めたい」と話しています。