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猟師直伝82レシピ ジビエおいしく身近に 8年分まとめ無料配布
完成したレシピ集を紹介する長尾さん
JA晴れの国岡山新見統括本部がジビエ(野生鳥獣の肉)普及にJA広報誌で連載した猟師直伝の料理8年分の集大成がレシピ集となりました。レシピは80点を超え、狩猟者の高齢化が進む中、「料理に興味を持ち、狩猟免許を取得したい」という若手が出てくるなど理解や関心を高めてきました。レシピ集の活用で、一層の食肉利用、狩猟意欲の高揚につなげます。
レシピは、旧JA阿新が発行していた広報誌「あしん」で2012年から毎月掲載してきました。レシピは、組合員で哲西ジビエ普及会の長尾一三さん(77)が考案。新見市内の山中で捕獲し、適正に処理したイノシシ肉を活用します。身近で採れる旬の山菜やキノコなども使い、独自にアレンジした和洋中さまざまな料理を月替わりで紹介しました。
連載開始時は、捕獲した食肉の流通や販路がほとんどなく、硬くて獣臭いイメージが根強くありました。鳥獣の個体数を減らしても、食肉利用が広がらなければ廃棄になります。鳥獣害対策の一環に、直売所での食肉販売と併せ、おいしい食べ方などを広報誌で紹介を始め、今春で完結しました。
レシピ集はオールカラー48ページで、紹介した全82レシピを掲載。新見市が500部を発行し、JA晴れの国岡山の各直売所などで無料配布します。長尾さんは「レシピ集を通じておいしく味わってもらうだけでなく、狩猟への関心が高まり、担い手の育成にもつなげたい」と展望します。