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棚田に秋、稲刈り始まる
農林水産省が選ぶ「棚田百選」に選ばれている美咲町大垪和西地区で稲刈りが始まっています。
同地区では20戸の農家が米作りを行っており、ぐるりと360度すり鉢状に約800枚の田んぼが広がっています。収穫期を迎え、黄金色になった早生種の稲刈りが9月初旬から始まってます。
コシヒカリ1ヘクタール、きぬむすめ1.3ヘクタールの栽培を手掛ける宮尾さんは、梅雨明けからの記録的な高温に、「高温障害が心配だが、まずまずの出来では」と話します。
本格的な稲刈りを前に、9月6日、自身も加入する移住者と地元の若者が作る交流グループ「オオハガ座芸農倶楽部」が宮尾さんの田んぼで稲刈りを行いました。
今年5月に手植えで田植えをし、収穫を迎えた田んぼには、メンバーやその家族14人が集まり、稲を束ねる「いいそ(束ねワラ)」を作るところからスタート。
その後、鎌や全員が初めて使うというバインダで約4アールのコシヒカリの稲刈りを手際よく行いました。
今回、「稲作りがしたい」とメンバーが宮尾さんに提案。一遍通りのイベントで終わらせないため、田植えと稲刈りだけでなく、田起こしから畝付け、草刈りなど様々な作業を体験しました。「米はこうやって作るということを実感し、将来的に休耕田で水稲を栽培してもれたら」と宮尾さんは話します。
長野県から移住し、地区でパン屋を営む高木さんは、「最初の作業から参加させてもらっている。店の前の田んぼも休耕田が増えてきており、いずれは水稲の栽培をしたいと思っているので、とてもいい経験になった」と感想を話しました。
台風の来訪に備え、刈り取った稲は宮尾さん所有のガラスハウスではで干しし、4~5日乾燥させてコンバインで脱穀し、玄米にしてメンバーに配ります。
メンバーの活動はSNSなどでも配信。当日の様子も午後には更新しました。今後も棚田の魅力発信と保全につなげていきます。