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ヤマノイモ「銀沫」でスイーツ/真庭市
真庭市の岡山県立勝山高校ビジネス科3年生の13人が、課題研究の授業でヤマノイモ「銀沫(ぎんしぶき)」を使ったスイーツを開発しました。1月10日に同校で発表会を開き、飲食店にクレープ、パンケーキ、ドーナツのメニュー化を提案しました。
同科は約15年前から地域の特産品を使った商品づくりに取り組んできましたが、県立高校の改編で今年度で同科が廃止となります。最後の商品開発の記念として、同校の卒業生で、「銀沫」のPR大使「まにわ銀沫ねばり隊」隊長を務める吉本興業所属の岡山県住みます芸人、ハロー植田さんに協力を呼びかけました。ハロー植田さんの畑で収穫を体験し、規格外品を材料に使用しました。
クレープは生地とトッピングの白玉にも「銀沫」を入れ、パンケーキは丸々1本分の「銀沫」を使い、大学芋に仕立てた銀沫を添えました。ドーナツも生地に「銀沫」を入れ、中に入れるチョコレートを入れました。
発表会には飲食店や生産者、JAらが参加。生徒はこれまで何度か試作し、飲食店からアドバイスを受けて改良を重ね完成させました。
同市勝山地区で飲食店を営む松尾敏正さんは「各品とも小麦粉だけと比べてしっとりとして、後から味わいが出てくる。大学芋のアイデアは新しく、銀沫そのものが味わえる。メニューに取り入れたい」と講評しました。
産者の福島康夫さん(62)は「若い人が取り組んでくれたことが一番嬉しい。地元の店でメニュー化や、土産物などにも活用できたら」と話しました。
4月から県外で進学する生徒は「銀沫を知らない人も多いので、卒業後もその美味しさを伝えたい」と話しました。
「銀沫」は約20年前から栽培されていますが、贈答用の秀品は全体の約1割と栽培が難しく、規格外品の利用も課題となっています。JAでは「銀沫がスイーツにも使えることを知ってもらい、消費拡大や担い手の確保などにもつなげたい」と展望します。