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親子でつなぐ和牛繁殖/真庭市
牛の様子を見る勝美さん(左)とはるかさん
同じ時期に就農を決意し、親元就農で繁殖農家となった今石勝美さん、はるかさん親子が、力を合わせて優秀な子牛生産に取り組んでいます。
元々大好きな動物に関わる仕事がしたいと思い、中学2年生のときに学校の職業体験で、祖父、勝吉さんが営む酪農の牧場を選択。大きなホルスタインの足元にもぐって作業する姿に感激し、将来を考えるきっかけとなりました。県立高校の生物生産科から酪農大学校へ進学。卒業後はブランド牛「千屋牛」の飼育が盛んな新見市で修行を積み、昨年4月に親元就農しました。
はるかさんが畜産への道を考え始めた2017年には、勝美さんが父の勝吉さんの跡を継ぎ、娘をサポートしていこうとサラリーマンを辞めて一足先に就農しました。「自分で考えて動け、自由がきく。体も動かすこの仕事が自分に合っている」と勝美さん。
勝吉さん乳価や体力を考え、父の代からの酪農を2011年ごろから和牛繁殖経営に切り替えました。はるかさんが就農への思いを打ち明けたことで経営を継続。今は勝美さんが肥出し、はるかさんが餌やりと分業し、親子2人で76頭(3月1日現在)の飼育に精を出します。元の牛舎に手作りで木造の牛舎を増設しました。
種付けは以前、家畜人工受精師の免許を持つ勝吉さんが行っていましたが、今は大学で免許を取得したはるかさんに全てを任せます。「技術的にはまだまだだが、難しくてもやってみないとできるようにならない」と見守ります。勝美さんは「肥育農家が喜ぶ、市場で売れる血統の牛を月3~4頭平均で出荷したい」と話し、「代々可能な限り残していきたい」と、2人で日々の作業に勤しんでいます。