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3年ぶりに共進会/新見市
グランドチャンピオンに輝いた哲多和牛牧場の経産牛「みつひさ1」
「千屋牛」の産地である新見市で、和牛の改良や調教の技術を競う共進会を3年ぶりに再開しました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で中止が続いていたことに加え、飼料など生産コスト増大が畜産経営を圧迫。8月31日には26頭が審査に臨み、生産者をはじめ行政やJA晴れの国岡山など関係機関が一丸となって苦境を乗り越えようと奮起を誓いました。
千屋牛は新見市和牛改良組合の繁殖農家61戸と肥育農場5施設が生産。昨年は肉牛678頭を出荷しました。ただ本年度に入り、JA全農おかやま総合家畜市場の市況は4か月連続で下落。生産意欲の減退が懸念されます。
共進会には、同組合の繁殖農家、企業体やJA直営の牧場の生産者の他、将来に期待がかかる県立新見高校の生徒らが参加。子牛、成牛、経産牛の3つの部の5つの区で月齢4ヵ月から48ヵ月までの雌牛が集まりました。
生産者らは、1頭ずつ手綱を引いて審査会場に出品牛を追い出し、日頃の調教の成果をアピール。発育や体形、資質、品位などで凌ぎを削りました。
18頭の優等入賞を決め、各部の最高位の中から選ぶグランドチャンピオンには哲多和牛牧場の経産牛「みつひさ1」が輝きました。同牧場の谷田宏代表は「飼育する1500頭すべてに職員一丸で愛情を注ぎ、牧場の士気が高まる」と喜びました。優等入賞のうち11頭が10月30日に真庭市で開かれる第77回岡山県畜産共進会に出場します。