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別名「インカのユリ」アルストロメリア出荷最盛
撮影日:5月11日/撮影場所:真庭市
収穫を行う牧野さん
30年以上前から栽培が始まった津山統括本部のアルストロメリア。標高450~500メートルという冷涼な気候を利用し、県下最大の産地として5戸が良質な花を栽培しています。年間45万本を岡山、高松、大阪、姫路の市場へ出荷しています。旧奥津町では町の花にも認定され、地元を代表する特産品として親しまれてきました。
父の代から花農家を営む牧野達也さんの園では、アルストロメリア30アール、ユリ20アールなどを栽培。現在アルストロメリアが出荷最盛期を迎えています。1年を通して約20品種栽培し、6月9日には12種類1,000本を出荷しました。
全国でも例がほとんどないアルストロメリアの通年栽培を行う同地区。加温と無加温、地中冷却を組み合わせ、通年での栽培を可能にしています。アルストロメリアは高温に弱く、谷水を9度にまで冷却し、地中を通すことで地温を下げています。
就農前、花の市場で5年間働いた経験のある牧野さん。その時の経験を元に、季節ごとに変化する需要に応じた色合いの品種を選び、育てています。今回の新型コロナウイルスの影響は大きく、3月の彼岸以降の需要期に、1本あたりの単価が例年の2割まで落ち込みました。需要の減少を受け、収穫せず切り上げ、作型を交換した品種もあったといいます。花屋の店頭で色々な色を並べられるよう、色を混ぜた箱で出荷するなど様々なアイデアで対応し、6月に入ってようやく価格が少し持ち直してきました。
「こんなことは自分も市場も経験したことがない。これから値段がよくなる時期だったがどうしようもないこと」と話す牧野さん。
JA晴れの国岡山では、SNSなどを通じて花の消費拡大をPRし、農家を応援していきます。
色とりどりのアルストロメリア