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水稲コスト削減へPBを6品に

 

次期作に向けて職員に相談し、肥料・農薬を注文する農家(左)

 

JA晴れの国岡山は、2022年産水稲のコスト削減に、予約注文のメリットを拡充して一斉推進を進めます。省力化が見込める一発肥料をプライベートブランド(PB)規格として6品に統一。メーカーと交渉し、当用より約5%引きの価格を設定しました。情報提供や細やかな相談を通じて、予約率7割を目標に共同購入の上積みを進めます。
これまで一発肥料は、8地区で20パターンを超える規格が混在。成分配合が同じでも、地区によって風や価格が異なっていましたが、栽培暦の整理と並行して銘柄を絞り込みました。

PB肥料は、早生、中生、晩生の作型に合わせて肥効バランスを調整。県南部から北部まで広く使えるよう、「あきたこまち」「コシヒカリ」「きぬむすめ」「朝日」「アケボノ」の品種特性に合わせた専用袋を用意しました。

プラスチック被覆殻の代替となる硫黄や尿素で被覆した環境保全型一発肥料も盛り込みました。予約価格は当用と比べ1袋160~170円安く、庭先配達や大口利用の奨励金で農家負担を軽減します。 

 

くらしき東担い手の会の植野さんは、土壌診断を基に過剰施肥を見直し、コスト削減に努めてきました。23㌶の作付けを維持しようと、必要な施肥設計を職員と一緒に立て、年内に予約注文を済ませました。
植野さんは「作り手が少なくなっている。経営環境は厳しいが、何とか切り盛りしたい」と奮起します。

各地区では冬の農閑期を使い、JAの営農経済の担当職員が中心となり、農家への一斉推進を展開中です。新商品の他、近年増えているウンカやカメムシ、ジャンボタニシの対策、高温障害の乳白軽減のための有効な資材の情報を提供します。 
経済部の内田久士常務は「JA合併によるスケールメリットを発揮するため予約注文によるロット拡大を進め、流通にかかるコスト削減やメーカーとの交渉に取り組みたい」と展望します。

 

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